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イベント「PRISM@IC PRISMIC」
15.12.4-16.1.22
060
PRISM@IC PRISMIC
松島潤平 個展
僕はこれまで10年に渡り、プリズミックギャラリーさんの「プリズミック」という言葉を、なにやらプリズム的なキラキラした状態の意味だと勘違いしていたのですが、よくよく調べたらそれは「プリズマティック」であって、プリズミックとは造語であることを今更ながら知りました。
それと同時に「プリズム」はもともと「角柱」を意味することも今更ながら知りました。そういえばギャラリーにも、示し合わせたかのようにドンと角柱が立っています。もういっそのこと、こいつをキラキラした角柱にして、「プリズマティックなプリズムのあるプリズミックギャラリー」として自分の誤解を本当のことにしてしまおうかと考えました。
最近、とあるご縁から京都は西陣の箔工芸作家、裕人礫翔さんとお知り合いになりました。伝統的な工芸の世界に身を置きながら、革新的な技術を取り入れて「本物を超える文化財複製」に取り組み続けていらっしゃる方です。彼の手による箔やフェイク・テクスチャを貼り付けて、市場価格的にはすごいことになる礼拝的価値を持った工芸品としての角柱ができあがります。
そのほか、建築のスケール違いである「偽物」としての模型、しかし実寸の水準においては「本物」としての存在感を持ったものたちを展示し、事実と嘘、本物と偽物、現実とフィクション、リアルとリアリティの間をたゆたう世界をつくります。
事の始まりは言葉遊びに過ぎませんが、幼い頃から夢想してきた、宮沢賢治氏の小説『銀河鉄道の夜』に描かれる「燐光の三角標」のイメージに重ねられるような、ただただ美しいものとなることも目指しています。ぜひご覧ください。
松島潤平
松島潤平建築設計事務所 / JP architects
http://jparchitects.jp/
【展覧会概要】
会期 2015.12.4(金)~ 2016.1.22(金)
開廊時間 10:00 ~ 18:00
休業日 2015.12.13(日) / 2015.12.25(金)~ 2016.1.4(月)
入場無料
【会期中イベント】
オープニングパーティ
2015.12.4(金)18:00 ~ 20:00
ギャラリートーク
2016.01.17(日)17:00 ~
『展覧会とマニフェスト』
“EXHIBITION and MANIFESTO”
プリズミックギャラリー10周年に合わせて刊行された『ゼロ年代建築家の流儀』で語られている、展覧会における「マニフェスト不在問題」。
その根本は「マニフェストなしのマニフェスト」という世代的な態度なのか、それともメディアをとりまく状況の変化に伴う構造的な結果なのか。
そしてマニフェストに昇華し得る次世代建築家たちの言葉とはなにか。
これからの建築家の意思表明の方法と内容について、横断的に語るオープンゼミを開催します。
ゲスト
山崎泰寛 (編集者| 京都工芸繊維大学特任専門職)
浅子佳英 (タカバンスタジオ)
藤村龍至 (藤村龍至建築設計事務所| 東洋大学理工学部建築学科専任講師)
松島潤平 (松島潤平建築設計事務所)
稲垣淳哉 (Eureka)
伊庭野大輔(日建設計)
大室佑介 (大室佑介アトリエ | atelier Íchiku)
黒川彰 (Sho Kurokawa architects)
坂山毅彦 (坂山毅彦建築設計事務所|代官山 蔦屋書店)
富永大毅 (富永大毅建築都市計画事務所)
福西健太 (福西健太建築設計事務所)
藤田雄介 (Camp Design inc.)
宮内義孝 (B1D)
村山徹 (ムトカ建築事務所)
元木大輔 (Daisuke Motogi Architecture)
profile
松島潤平|Matsushima, Jumpei
1979年 長野県生まれ。2003年 東京工業大学建築学科卒業。2005年 東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了。2005-2011年 隈研吾建築都市設計事務所勤務。2011年 松島潤平建築設計事務所設立。2012年より東京工業大学大学院建築学専攻博士課程在籍。
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